社内イベントにインパクトを与える出し物として、オリジナル動画の上映があげられます。完成度の高いオリジナル動画をイベントで上映したいなら、映像制作をプロに依頼するのが最善策。映像制作の依頼方法や制作費用の相場、制作依頼の注意点などを詳しく解説します。

映像制作の依頼方法・制作の流れをチェック

パソコン画面を見て話し合う男女

映像制作の専門会社に依頼すれば、クオリティの高いオリジナル動画を制作してもらえます。映像制作の依頼方法と、制作の流れを見ていきましょう。

ヒアリング〜企画構成

多くの映像制作会社では、自社ウェブサイト内に問い合わせフォームを設けています。フォームを使って映像制作について問い合わせると、メールでヒアリングの案内が届きます。

ヒアリングは、映像制作の方向性を決める重要要素です。映像作品の使用目的や上映時間、上映の場となるイベントのイメージなど、決定していることは残さず映像制作会社に伝えましょう。

ヒアリングで得た情報をもとに、映像制作会社は企画構成案を作成します。構成案に納得したら見積書をもらい、契約を交わしてください。

シナリオ作成〜撮影

映像制作の契約を結ぶと、制作会社側で動画のシナリオを作成します。動画のシナリオは、複数パターンを提示されることが一般的。提示されたシナリオから理想に近いものを選び、修正点や要望があれば映像制作会社に伝えてください。

納得ゆくシナリオが完成したら、撮影の工程に入ります。映像の撮影は、ロケハン(撮影場所の下見)から行うことが一般的です。勤め先の内部を撮影する場合は、事前に会社から許可をとっておきましょう。

ロケハンが滞りなく済んだら、シナリオをもとに撮影を行います。務め先の社員が動画に出演する場合は、映像制作会社と打ち合わせして撮影日時を決めてください。

試写〜納品

撮影が完了したら、仮編集した動画の試写を行います。必要な内容がすべて動画に盛り込まれていることを確認し、問題がなければ本編集へのゴーサインを出してください。

動画の本編集が完了したら、最後の工程である音入れに移ります。音入れで収録するのは、ナレーション、BGM、効果音の3つ。ナレーション入れには、依頼者も立ち会うことが一般的です。

音入れが完了すれば、いよいよ納品です。動画の納品方法は、DVDやブルーレイディスク、デジタルデータなど案件によりさまざま。希望のフォーマットで、制作物を受け取ってください。

映像制作の費用相場はどのぐらい?

札束を渡す男性

前節で解説したように、オリジナルの映像制作は多数の手間をかけて行われます。ここで気になるのは、映像制作にかかる費用。オリジナル動画の制作には、どの程度の費用を見込めばよいのでしょうか。

最低でも10万円は必要

映像制作会社に動画制作を依頼するには、最低でも10万円の予算が必要です。社内イベントのオープニングに使う3分間程度の動画でも、制作には10万〜20万円の費用がかかると思ってください。

映像制作の費用が高額になる主な要因は、人件費と機材費です。動画の制作には多数の人材が必要となるため、どうしても人件費がかさみます。また、高性能な撮影機材を使う場合は、機材費も高額になります。

映像制作のプロを多数雇い、総額が数百万円にのぼる撮影機材を使うのですから、制作費が高額になるのも致し方ないことです。映像制作にかかる費用は、制作物のクオリティとのトレードオフだと思ってください。

映像制作費用を抑えるには?

映像制作にかかる費用は、以下2つの方法で抑えることができます。

  • 予算の上限を伝える
  • 自社で映像素材を用意する

映像制作を依頼する際に予算の上限を伝えると、その予算に合わせたプランを提案してもらえます。たとえば、問い合わせの際に「8万円しか予算がない」と伝えれば、何らかのプランを立ててもらえる可能性があります。

自社で映像素材を用意するのも、映像制作費を抑える手段として有効です。社員のメッセージやインタビューであれば、自社で撮影することも可能なはず。プロが撮影した場合と比べて映像のクオリティは落ちますが、そのぶん費用は節約できます。

映像制作会社の選び方

3択に迷う人形

希望どおりの映像作品を完成させるには、映像制作会社を吟味して選ばなければなりません。よく考えずに映像制作会社を選ぶと、費用をかけても納得ゆく作品に仕上がらない場合があるので要注意。映像制作会社の選び方を見ていきましょう。

実績・作品をチェック

理想的な映像制作会社を見つけるには、ウェブサイトで過去の実績と制作物をチェックすることが肝要です。

自社サイトで実績を公開している会社であれば、安心して映像制作を依頼できます。また、自社サイトに公開されている制作物を見れば、映像制作の実力がわかります。

ただし、制作物のクオリティが高い映像制作会社を見つけても、作品の方向性が希望と異なる場合は、依頼を見合わせたほうが賢明です。納得ゆく映像制作を実現したいなら、求める映像に近い作品を手がけている会社を探しましょう。

複数社に見積もりを依頼

めぼしい映像制作会社をいくつか見つけたら、各社に映像制作の見積もりを依頼しましょう。各社の見積もりが出たら、内容や料金を比較して、コストパフォーマンスの高い映像制作会社を選んでください。

なお、映像制作会社を選ぶ際は、追加料金の発生条件も確認しておきましょう。追加料金の発生条件が多い映像制作会社を選ぶと、見積もり金額と最終的な請求額が大きく変わる可能性があるので要注意です。

映像制作依頼の注意点

社内風景を撮影するカメラ

映像制作にかかる費用は、依頼者の手際の悪さが原因で増えてしまう場合があります。依頼者側の段取りが悪いと、制作過程で追加料金が発生してしまうのです。余計な費用の発生を防ぐために守るべき、映像制作依頼の注意点を見ていきましょう。

コンセプトは明確に決める

映像制作を依頼する際は、作品のコンセプトを明確に決めておきましょう。コンセプトが曖昧なまま映像制作を依頼すると、作品完成までに多数の修正が生じ、結果的に費用が高額になる可能性があります。

制作する映像のコンセプトは慎重に検討し、企画チームの合意を得たうえで決定してください。

スケジュールはきっちり決める

映像制作のスケジュールは、制作会社と契約を結ぶ段階できっちり決めておきましょう。自社内での撮影が行われる場合は、とくにスケジュール調整に気を配る必要があります。

会社の都合で撮影が延期になると、撮影スタッフに支払うキャンセル料が生じます。こうした余分な費用は、追加料金として依頼者に請求されるので要注意。映像制作のスケジュール調整は、綿密に行うよう心がけてください。

深く悩まずに社内での方針決定からはじめよう

社内イベント用の映像制作には費用がかかりますし、制作依頼時の注意点も多数あります。とはいえ、悩んでいても企画は進みません。

まずは映像制作の方針を、社内でしっかり決めましょう。社内の方針が固まったら、映像制作会社に見積もりを依頼してください。実績ある映像制作であれば、親身になって依頼者の要望に応えてくれるはずです。